主イエス誕生の知らせは、夜に野宿をしながら羊の群れの番をしていた羊飼い達への元に届けられた。夜の闇を切り裂くように、羊飼い達の頭上に突然現れた光まばゆい天使。恐れおののく彼らを前に、天使はこう言った。
「恐れるな。見よ、すべての民に与えられる大きな喜びを、あなたがたに伝える。今日ダヴィデの町に、あなたがたのために救い主がお生れになった。この方こそ主なるキリストである。あなたがたは、布にくるまって飼葉おけの中で寝ている乳飲み子を見るであろう。それが、あなたがたへのしるしである」(ルカ福音書2章10-12節)。
天使から主メシヤ誕生を告げられるシーンを描いたこの絵画は、17世紀オランダの画家アブラハム・ホンディウス(Abraham Hondius/1625–1691)による1663年の作品「羊飼いへの告知」。
神を賛美する天使の合唱
上空に天使の軍団が雲のように飛来し、神への賛美を合唱する様子は、ルカ福音書2章13-14節にて、次のように記述されている。
するとたちまち、おびただしい天の軍勢が現れ、御使と一緒になって神を賛美して言った。
「いと高きところでは、神に栄光があるように、地の上では、み心にかなう人々に平和があるように」