ラファエロの代表作「アテナイの学堂(de:Die Schule von Athen)」は、バチカン宮殿に4部屋ある「ラファエロの間」のうちの「署名の間」を飾る壁画(フレスコ画)。アネネの学堂に集うギリシャの有名な賢人たちを描いている。
当時の教皇ユリウス2世の委嘱を受けて制作したもので、当時ラファエロは20歳代半ばの若さであった。1509年から1510年の間に完成された。 バチカン宮殿所蔵(サンピエトロ大聖堂)。
古代ギリシアの哲学者、科学者などを描いた画面の中央に位置するのはプラトンとアリストテレスで、中央左側のプラトンに扮しているのがレオナルド・ダ・ヴィンチとされている。
また画面右端の上段で赤と紫の衣服を着ているのが、古代ギリシアの有名な画家アベレスに扮したラファエロ自身が描かれている。
ミケランジェロをリスペクト?
中央手前の紫の衣服をまとい肩肘をついている人物は、ヘラクレイトスに扮したミケランジェロ。ラファエロとミケランジェロは同世代の画家で、システィーナ礼拝堂の天井画に感動したラファエロは、敬意を表すために作品の最も中央手前に目立つようにミケランジェロ(を暗示した)人物を配したという。
なお、ミケランジェロから向かって左側に二人目の女性は、古代エジプトの著名な女性の数学者・天文学者ヒュパティア(Hypatia)に扮したフランチェスコ・マリーア1世・デッラ・ローヴェレ。一説にはラファエロの愛人マルゲリータとも解釈されている。